その人の向こう側にいる人を観る

コーチングでお話を伺っていると、私の頭の中には、目の前のクライアントだけではなく、その方の周りにいる人たちも浮かんできます。

もちろん、私はその人たちに実際にお会いしているわけではありません。

それでも、「その方は、どんな状況でその言葉を言ったんだろう」「なぜ、その言葉がこんなに気になったんだろう」と、クライアントと一緒に想像していきます。

すると、最初とは少し違うものが見えてくることがあります。

例えば、相手の言葉だけを切り取れば、「どうしてそんなことを言うんだろう」と感じることでも、その人が置かれている状況を想像すると、「もしかしたら、こんな思いもあったのかもしれない」と別の可能性が出てきます。

もちろん、想像したことが事実だと決めつけることはできません。

でも、「こうに違いない」と一つに決めていたものに、別の可能性が加わるだけで、見える景色が変わることがあります。

私たちは、どうしても自分の側から相手を見ます。

自分が何を言われたか。自分がどう感じたか。自分には相手がどう見えたか。

それも大切な事実です。

でも、そこに「相手からは、どんな景色が見えているんだろう」という視点を一つ加えてみる。

それだけで、理解できなかった行動に少し興味が持てたり、今までとは違う関わり方が見えてきたりすることがあります。

人と人との間に起きていることは、一人の側から見ただけでは分からないことがたくさんあります。

だから私は、目の前の人の話を聴きながら、その向こう側にいる人たちのことも一緒に想像しているのかもしれません。

あなたが今、少し理解しづらいと感じている人には、どんな景色が見えているのでしょうか。