聴くことと信じること

人の話を聴くことは大切。これは、もう多くの人が知っていることだと思います。相手の話を遮らない。最後まで聴く。相手の気持ちを受け止める。

でも最近、「聴く」ということには、もう一つ大切なものがあるように感じています。それは、相手を信じることです。

話を聴きながら、「この人、大丈夫かな」「やっぱり私が何とかしてあげた方がいいのでは」「このままだと失敗するんじゃないかな」と思うことがあります。心配するのは、相手を大切に思っているからでもあります。

でも、表面では黙って話を聴いていても、心の中でずっと「私が何とかしなければ」と思っていたら、本当の意味では相手に任せていないのかもしれません。

相手には、自分で考える力がある。迷いながらでも、自分なりの答えを見つけられる。失敗したとしても、そこから何かを学ぶことができる。そんなふうに信じられるから、待つことができます。

これは、何もしないこととは違います。必要な時には問いかける。助けが必要なら支える。危険があれば伝える。それでも最後は、その人の人生はその人のものだと思って、相手に返していく。

聴くスキルを身につけることはできます。でも、「この人なら大丈夫」と信じることは、スキルだけではないのでしょう。そして、信じてもらえていると感じた時、人は自分自身の力を少し信じられるようになることもあります。

私も、誰かの話を聴く時に、「ちゃんと聴けているかな」だけではなく、「私は、この人の力を信じているかな」と、自分に問いかけてみたいと思います。

あなたが大切な誰かの話を聴く時、その人自身が答えを見つける力を信じられていますか。