任せたいなら任せるためのお膳立ては必要

講師もインタビュアーも完璧じゃなくて良い。とは言え手を抜くわけではなく、精一杯する点と皆に委ねてみる点を明確にすること。ずっと素晴らしいものばかりを講師が見せても「講師だからできるんでしょ」と遠くなってしまう。

私が最近大切にしていることです。

かなり前にある企業様で研修を依頼され、皆さんの質問もできる場で大まかなインタビューをし、その後はみんなに自分で質問をしてもらいたくて、敢えて軽く質問したことがありました。

が、参加者からの質問は出ない。研修担当者からはインタビューが浅い。と指摘をされました。「その職場の事はその職場をイメージできる人たちから質問された方がリアルになるし、ここを聞きたいと思った事は自分で聞いてほしい、という意図です」とお伝えはしましたが、その後、少しだけ準備していた質問はいくつかさせてもらいましたが、それでも質問は出ないんです。

考えてみたら、指示をされて動くのが常態化していることを脱するのに、私ももう少し呼び水として深堀すべきだったなあと反省もしました。

が、敢えてこの話を今しているのは、週末にある別の企業担当の講師もされる方のお話を伺ったときに、「手を差し伸べすぎると自分でいつまでも動けなくなる。だからこそ、敢えて自分がバカになって、なぜ講師はこうしないんだ?と思わせるように仕向ける時も必要」と仰っていました。

凄く共感もしましたし、そうですよね、と自分の考え方も重ねてこれで良かったんだと思いました。

が、私の場合には、一度しかない場面でそれを求めすぎてしまったんだなあと反省しました。

ちなみにその企業内講師の方へ伺った時には、本当に私が興味をいだいたことを伺う時間を持たせていただいたのですが、講師の考えに至るまでのストーリーがあって、こうしたストーリーが個性になるんだよなあと思いました。

ただ参加者にしてみたら誰が言うのか、という個性もそうだけれど、内容に興味を持てるかどうか。内容にどう興味を持ってもらえるか。その部分が当時の私には足りなかった部分かもしれないという考えも浮かびました。

私が企業で参加者が質問をしてくれないと思ったところで、どう皆に質問を促すかまでを考えていなかったことに、参加者のきっかけづくりの仕方も足りなかった事に気づかされました。

どうしたら興味をもっていただけるのか。そこが大切だったように思います。自分が相手に委ねたいのであれば、その部分のお膳立てをしっかりすることが必要だと改めて感じました。

精一杯伝えることから、伝えながらも、皆がその後活かせるように興味を持って参加できるようにどうしていくのか。今までも考えていたはずだけれど、継続的に関われない時にはどうするのかを考えると、その場で体験してもらう事を入れていきたいと思いました。

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